社葬を行う場所はどこがいいか?それぞれのメリットデメリットを解説します。
2021.11.22 Mon
社葬はどういった施設で行うことができるか?
社葬を行う場合一般的には100名以上、多い時には1000名以上が集まることがあり、大型のイベントが開催できる場所が前提となります。 社葬ができる施設の分類は大きくわけると「ホテル」か「葬儀場」となります。 以下、それぞれの場所でやる場合の特徴や注意点などを紹介していきます。
ホテルでの社葬
ホテルにも様々な種類がありますが、バンケットルームを持つ大型のホテルは社葬の会場としても利用することできます。長い歴史や独自の文化を持つホテルもあり、そのホテルのファンの方、生前愛用されていた方などが社葬をする場所として選ばれることもあります。ある程度の規模の都市では主要駅の近くに大型ホテルが存在することが多く、どのエリアでもホテルを利用することで社葬が行うことができます。
ホテルでの社葬の特長・メリット
ホテルで社葬を行う場合の良さは、大型イベントを行うための設備が常備されていることであり、音響設備や映像設備などクオリティの高いものを利用することができます。 料理もそのホテルごとに工夫を凝らしたものがそろっており、参加者に対して十分なおもてなしができることが特徴です。 また、アクセス案内やロビーからの案内もホテル側でしっかりと対応ができるため、スタッフ側の負担軽減という面もあります。
ホテルでの社葬を行う場合の注意点・デメリット
ホテルは、結婚式をはじめ、さまざまなイベントが催される場所であるため、ご遺体を持ち込むことができないため、葬儀を行うことはできません。 また、ご遺骨の持ち込みや、焼香、読経といったことが制限されることが多く、ホテル側に都度相談しながら進めていく必要があります。 ホテルで大型の会を行うことはできますが、多くの利用者がいる場所での開催となるため、著名人で一般のファンの方などを無制限でお呼びするなどの利用はあまり適しません。
葬儀場での社葬の特徴
葬儀場の中には、葬儀だけでなく大型の社葬を行えるような場所がいくつかあります。 東京都では、寺院が大型の葬儀を行える場所を持っているところが存在し、東京都中央区の「築地本願寺」や東京都港区の「増上寺」などは、大勢の会葬も対応できる場所となっています。葬儀を行うことが前提ですが、東京都品川区の「桐ケ谷斎場」なども大勢の方の参列が可能な大型会場を保有しています。 尚、自治体が運営する公営の大型斎場も存在しており、有名なところでは東京都の「青山葬儀所」や大阪市の「やすらぎ天空館」などがありますが、現在どちらも休館中となっています。
葬儀場での社葬の特長・メリット
葬儀場は葬儀・社葬の専用施設であり、合同葬などでご遺体がある場合での開催、読経や焼香などの仏式での社葬が可能です。また無宗教で自由な形でも問題ありません。 会館は貸し切りとなりますので、大勢の方が参列しても案内がしやすく、数千人の一般の方が集う著名人のお別れの会などにも対応が可能です。 また、社葬に慣れたスタッフで運営されているため、スムーズな対応も期待できるという点もメリットとなります。
ホテルでの社葬を行う場合の注意点・デメリット
ホテルと比較すると、設備の設営は持ち込んで用意する必要があるなど、準備に時間がかかります。1000名規模の大型の社葬の場合、前日から設営をするなどが必要になります。また、受付場所が外にあることが多く、冬場は暖房を用意するなども必要となります。 アクセスは良い場所にある場合がほとんどですが、駐車場には限りがあるため、一般の方の参列は電車やバスを利用していただくよう案内することが基本となります。
その他特別な場所で社葬を行う例も
大型のイベントができる会場で社葬やお別れの会をやった例を紹介します。特に著名人の場合は、その人のゆかりのあった場所などがお別れの会の会場になることがあります。過去で国技館や球場などでその競技で活躍した方のお別れの会をやったケースがあります。 また、著名人でなくとも、仕事でお世話になったゆかりのある会館、利用していたライブハウスなどで行った事例もあります。 故人にふさわしい最適な場所を見つけることが社葬成功の第一歩となりますので、色々な場所を検討してみてください。
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